俺は遠慮しない。

ブログ好き大学生が感じたことを書きます。

読書が習慣化できない??読書は”習慣化”というより”また読みたいと思える本”に出会うことです。

読書の時間。小学校や中学校では朝の数分間生徒たちが静かに読書する時間が設けられている。生徒たちの知見を深め、新たな価値観を生み出す。そんな有意義な時間が毎日提供されていた。それにもかかわらず生徒たちはその日行われる授業の課題を書き写したり、中には本を開いた状態ですやすや眠りに落ちている人もいる。数年前の僕もそんな生徒たちのひとりだった。

 

読書はよく”習慣化”すべき!みたいなことを先生に言われたことがあるが、中学生で反抗期真っ只中の僕は「じゃあお前は普段から読書してんのかよ。」と心の中でつぶやいていた。もし口に出していたら先生自身は言い返せていなかっただろう。近年情報は誰でも手に入れることができるものになった。テレビやインターネットの普及で多くの情報がたれ流しになっている。また、ここ数年では映像や音声で情報を発信する機会が増え以前にも増してますます読書によって情報を得る機会が減っている。

 

当然である。映像や音声は自分から情報を得ようとしなくても勝手に頭の中に流れ込んできてくれる。便利な時代になった。多くの手間を省く新たな科学技術だけでは収まらず、人特有の”考える”という能力さえ奪ってしまう技術までも作っている。誰も普段生活している中でここまで考えることはないかもしれない。きっと僕自身も本を読んでいなかったらこんな難しいことを考えようともしなかった、もしくはそんな考え方があるということも知らずに生活していた。

 

[:もくじ:]

  1. 読書するようになるメカニズム
  2. 本のジャンル
  3. 最後に

 

1.読書するようになるメカニズム

 

「読書をすれば頭がよくなるぞ!」「読書は絶対習慣化したほうがいい!」

自分よりいくつも年を重ねた大人たちに言われ続けてきた。読書は人生をより良くすると口では言いながら読書している姿や読書が習慣化している行動を見たことは一度も無い。子供に読書を推奨している先生でさえ習慣になっていることはあまりない。もししているとしても自分が興味のある分野の知見を深めているだけで新たな視点に立ち、新たな価値観を得ようと読書に励んでいる人はほとんどいないだろう。そのような人が発する自己啓発的な言葉はいくら発したとしても人の本心に人一倍敏感になる思春期の若者を啓発することは難しいだろう。

 

「読書を習慣化すれば、頭がよくなるぞ!」

”習慣化”とはなにか。どうして習慣になるのか。ここを考えるとその本質が見えてくるように感じる。確かに読書をすれば自分よりもいくつも年を重ね経験を得た人たちの考え方や価値観を知ることができ、今後自分に起こるかもしれない出来事を疑似体験できる。若者にとって不安定な社会を生きていく上でこれほどまでに有益な情報はない。ではなぜ読書をしないのか。

 

僕が考える根拠は2つある。まずは読書で素晴らしい体験ができることを知っていながら負荷がかからないテレビや音声などの考えなくてもよい情報発信ツールから情報を得ようとするから。これは無意識的にやってしまうことが多い。人はより簡単な方法を選んで神経の浪費を避ける。人が普段の生活で悩む人間関係や自信を失うことなどは単独で解決することが難しい問題だけれど、テレビや動画で発信され勝手に頭に流れ込んでくる情報で解決できるような単純なものではない。むしろ自分から主体的に解決方法を模索して初めて解決に一歩近づく。

 

もうひとつは単純に読書が人にとってどれだけ有益かを知らないから。この状態の人が最も多いと思う。教育機関ではほとんどの場合図書館が設置されているが、学生時代その場所が人であふれかえっているところを見たことがない。学校の授業で学ぶ数学や科学が将来仕事をするための必須事項となる人はあまり多くない。そのような教科にかける時間が週何時間も設けられているにもかかわらず、人間関係やマインドなどほとんどの人が人生で必要になる知識を得るための本を読む時間はほとんどない。大きな矛盾だ。この現状では読書の良さを知ることは難しい。

 

習慣化するということはその楽しさや有益さを心の底から感じて初めて成立すると思う。僕が学生時代に違和感を感じていたのは、楽しいと思っていないことを大人たちにやれば役立つと言われただけでしなければいけなかったことである。読書に限らず授業や課題も違和感であった。授業の内容が将来やりたいことにつながると心から思っていれば勝手に勉強するようになる。読書も心から有益だと感じれば勝手に習慣化されると思う。

 

2.本のジャンル

 

僕は自己啓発本ばかり読めと言いたいわけではない。同じ本を読んでも読んだ人の今までの経験次第で本から受け取る情報は大きく変わってくる。人によっては自己啓発本から感じたことを他の人では漫画を読んで感じるかもしれない。だからこそなにかを得ようとしていろいろなジャンルの本を読むことが大切である。今考えると学校の図書館に漫画が置かれていないのは全く理解できないが、漫画を置けば本の魅力を感じる機会が増え、他のジャンルの本に手を出す子も増えるのにと感じる。

 

僕が本を読むことに快感を得始めたのは高校2年の時である。自分が今までに持っていなかった価値観に触れ、自分が成長した実感を強く感じたことがきっかけである。当時は自己啓発本を読んで新たな価値観を得たが最近友人から勧められた漫画でも同じような価値観を感じた。鳥肌が立った。自己啓発本のような少し読むのに苦労する本からしか得られないと思っていたことが漫画という親しみやすいジャンルの本からも得られるのかと衝撃を覚えた。無知は怖い。

 

3.最後に

 

本は自分より多くの経験を積んでいる人の人生を疑似体験できるものである。どんな情報かは人それぞれだが、有益でない人はいないと思う。だからこそ読書を習慣化しろと言うのではなく、読書に興味を持ってくれる環境を作ることが大切である。

 

僕自身としては人生をより良くしようとすれば多かれ少なかれ読書することになると思う。その時自分の中で衝撃を感じた本に出会えれば自然と読書を続けたいと思うようになる。

 

読書に限らず他のことでも、習慣は言われてしぶしぶやっても絶対続かない。自分からなにかを変えようと本気で思い、自分に優しい今いる環境を抜け出せれば習慣化の可能性はぐっと上がるだろう。

 

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それじゃあ、さよなら。